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伝説の地
CUSCO - THE LUCKY JACK

上の文字をクリックしたら、クスコで、The Lucky Jack という音楽が聞こえてきます。
音楽を聴きながら、このcdのカードに書かれていた クリスチャン・シュルツ作 (cuscoメンバー)の物語を読んでくだされば、イメージが沸いて、もっと楽しいかと。


伝説の地_e0130974_16265058.jpg

        世界いち幸運な少年の話   The Lucky Jack

       昔むかし、ローデンブルグという小さな村があった。
   その村で、ジャックという若者が7年間、ひとりの親方のもとで
  修行を積んでいた。せっせと働きながら腕を磨き、一人前になり、
  そろそろ故郷の年老いた母親のもとへ帰ってあげようということに、
    なったとき、ジャックは親方に、今まで働いた分の給料を
       いただけるものだろうかと、たずねてみた。
              もちろん親方に異存はない。
       日ごろのジャックの仕事ぶりに大満足の親方は、
気前よく、ポンと大きな黄金の塊を与え、旅の幸運を祈ってくれた。
       思いもよらぬ高価な報酬にジャックは大喜び、
             親方に心からの感謝を告げると、
自分がどんなに運がいい男か早く母親にしらせようと道を急いだ。

     ところがしばらく歩くと、背中にしょったこの報酬は、
 確かに高価ではあるが、持ち運ぶには少し重過ぎる、ということに
 気づいた。「もっと軽いもんだと思ったんにな」ジャックは呟いた。
  そのとき向こうからやってきたのは、一頭の馬にまたがって、
いかにもラクそうに旅を続けている男。ジャックは男にあいさつした。
 「いやぁ、立派な馬っこだない。おいらもそんな馬っこ持ってたら、
    故里のおっかあのところへ飛んで帰れるんだけんど、背中に、
         こんなでっかい黄金の塊しょってたんじゃ、まんず、
       いっつになったら家に着けるやら、わからんもんだない」
          手綱をゆるめ馬を止めると男は言った。
     「その通り、馬の旅はラクでいいもんさ。だけど、もし、
           お前さんさえよかったら、この俺の馬と、
     お前さんがフーフーいいながら背中にしょってるもんを
            交換してやってもいいんだぜ」

          3分後。ジャックは馬上の人となり、
          男に礼を言って道を急いでいた。
   しかし、馬になど乗ったことのないジャックは、すぐに
              振り落とされてしまった。
   近くの畑で一部始終をみていた農夫が駆け寄ってきた。
  「見たところ、お前さんに馬は無理だで。ワシがお前さんなら、
 その馬をこの牝牛と交換するのがのう。足はのんびりだけんど、
その分安全だし、チーズやらミルクやらもちょうだいできるんから
              腹もすかんがよ」

     3分後、ジャックは牛を引く人となった。しばらく歩き
 のどが乾いたので、乳をしぼろうとすると、牝牛はジャックが
            乳房に触るたびに怒り出し
          思い切りジャックのももを蹴り飛ばした。
        そこへ豚を連れた肉屋がやってきて言うには、
 「おいおいお前さん、そんなばあさん牛じゃ乳は出んよ」
            肉にしても食えんなぁ。
           なんだったらワシの豚と交換するかね」

   3分後、ジャックは、肉は食えるし、乳をしぼる手間もなくなった、
            と、豚を連れ鼻歌まじりで歩いていたが、
                    すぐにまた後悔した。
          豚は長い時間歩くようにはしつけられていない。
 悩むジャックの前に、真っ白いガチョウを抱えた男が通りかかった。
   「お若いの、お困りのようだね。何でも村長さんの豚が、誰かに
          盗まれたとかで、ローデンブルグの村じゃ、
           村をあげて犯人捜してるって噂だぜ。
そういやあんたの豚にそっくりなビラが、あちこち貼ってあったな」

     3分後、怯気づいたジャックはガチョウの人となった。
        そして考えたまだまだおいらはツイてるようだ。
     豚泥棒になっておっかあを悲しませることもなくなったし、
        このガチョウときたら軽い上に、ごちそうにもなる。
それに、あったかい羽毛までとれるときたら、本当にいうことなしだ。
    しばらく行くと、ジャックは道端に疲れ切って悲しそうに
  座り込んでいる老人に出くわした。よく見ると、その老人は
       大きな砥石の上に座り込んでいるのだった。
   「じいさん、そんなとこでどうしたんかね。おいらはここんとこ
        ツイてるだで、なんぞ、力になれるかもしんねェよ」
  「お若いの、ワシは研ぎ師なんじゃが、もう年をとりすぎてな
     自分の砥石を運ぶことさえできなくなってしもうたんじゃ。
         若いもんはええのう、力があまるほどあってのう」
              若くて力もちのジャックは考えた。
              ここでガチョウを爺さんにやれば、
      爺さんは喜ぶ。おいらもこの砥石でひともうけできる。

    なんてツイでるんだ。3分後、砥石のジャックが誕生していた。
   ところがすぐに、砥石は黄金の塊より、もっと重いことをしらされた。
 が、これで一生商売できれば、黄金よりもっと稼げるんだからいいさ、
   とジャックは思いなおし、重い砥石をしょいながら旅をつづけた。
やがて、のどが乾き、歩きつかれたジャックは、道ばたに井戸を見つけた。
        さて、砥石を地面におろそうと背中をかがめた瞬間、
        スルスルと背中をすべり落ちた砥石は、ボチャーンと
                大きな音を立てて井戸の中へ。
  ジャックはあっけにとられてしばらく井戸の中を見つめていたが、
         やがて、乾いたのどをたっぷりうるおしてから、
  すがすがしそうに背すじを伸ばし、両手を空にかざしていった。

        「黄金も、馬も、牛も、豚も、ガチョウも、砥石も、
               邪魔なもんはなんもねぇ。
      おいらこそ、世界いち身軽で、幸運なジャックだぁ!」

伝説の地_e0130974_16514720.jpg


文・・・・・Tales From A Diatanto Land アルバムの中より。

そのアルバムとは、、
伝説の地_e0130974_1637596.jpg

  

お話が9話はいっています。
音楽つきお話ですね。

クスコがこの話のイメージで、コンピューターミュージックで作曲したものです。
CuscoはMichael Holm(マイケル ホルム)とKristian Schultze(クリスチャン シュルツ)から成るシンセサイザーユニットです。
1988年頃のものです。
子供も、私もよく聞ききました。・・・これは主人のcdを借りました。
cusco


きょうのタマ
伝説の地_e0130974_1712350.jpg



   今日は銀の玉で遊びました。
           

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by jazzbud | 2008-08-21 00:13 | 趣味

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